guteki’s blog

愚適庵の日文美術館

 自作の、詩集・小説・随想など、一文をわざと長くしたり、逆に短文にしたり、形式段落を長大にしたり、訳の分からない文体にしたり、
色々に描いたものを展示しています。

随想

詩の行方

●詩と歌 詩歌(しいか)と一口に言うが、「詩」と「歌」は元来別物である。「詩」とは「漢詩」のことであり、「歌」と言えば「和歌」のことを指す(もちろん「詩」を「うた」と読むことも出来る)。要するに歌の中で、日本のもの、つまり日本人が本来持って…

随想 生きて、いる、ことと、死んで、いないこと。

「生きて、いる、ことと、死んで、いないこと」 世紀末と煽(あお)り立ててみたり、新世紀と意気込んでみたり、相変わらずのマスコミの空騒ぎに踊らされて、自分でもついそんな気になってお台場のイベント会場にうかうかと行ってみたり。しかし、ちょっと考…

随想 現代詩の散歩

「現代詩の散歩 ーー 西脇順三郎の詩における 円環イメージを辿ってーー 」 ☆はじめに 現代の詩人で好きな人はいますか。あるいは、現代詩 人を誰か知っていますか。そう聞かれて、はい、金子み すゞさんが好きです、とか田村隆一という詩人だったら よく知…

随想 心のこころ

随想 心のこころ 一 自明の心・不明のこころ 人は皆、誰もが心を持っている。それは自明である。「心無い」と言われる人も「人で無し」という「心」を持っている。この心の存在は、科学的に証明できない。物質的には、心は存在しないとされる。だが、人は誰…